ナフサ不足と印刷業界!ネット印刷3社の取り組みからナフサショックの現状と対策を知ろう
ここしばらくの世界情勢と国内の物価高で、「印刷」を取り巻く状況も不安がちな最近ですね。
生活のさまざまなジャンルに欠かせないナフサ(原油から精製される石油成分・粗製ガソリンとも)の流通・供給が滞っている影響もあり、印刷インキや包材なども高騰しています。
2026年7月からは日本製紙が扱う印刷・情報用紙全般が15%以上値上げされるという報道も出て気がかりですが、印刷通販業界は頑張っています!
この記事では、ネット印刷を愛用する1ユーザー目線から、ナフサ危機の困難の中で印刷通販業界の持続・発展にはどうすればいいのか?まとめています。
結局いま印刷業界はどういう状況なの?
印刷業界は近年、ただでさえペーパーレス化や人材不足の影響もあり縮小傾向、とみる向きが強まっていました。
それでも、印刷会社は各社アイディアを巡らせ、紙ものや印刷・製本へ信頼と愛情を寄せるユーザー側も「なんとか好きなものを創りつづけられるように」と願って発注を継続してきた昨今です。
この現状へ追い打ちをかける格好になったのが物価高と中東情勢悪化。
これは企業努力や一般印刷ユーザーの想いだけではどうにもできようのない事態だとはいえます。
そこへきての「ナフサショック」とも呼ばれるナフサ供給不安定は、今だけ・印刷業界だけの問題にはおさまらない懸念です。
ナフサは印刷インキの主な原料であるのみならず、ポリ袋やラップフィルム、化繊の服やタイヤ・洗剤まで日用品のあらゆる分野に不可欠なもの。
ナフサ供給の目詰まりが解消したとしても、ナフサには無数の需要がありすべて品薄に陥ったため、高騰はすぐには落ち着かないのではないでしょうか。
印刷注文したほうがいいの? しないほうがいいの?
これはもちろん、印刷通販会社は印刷注文が入らなければ利益が上げられないので、注文自体はしたほうがいいです。
ただ、インキや包材・印刷用紙も値上がりしている上、オフセット印刷機のインキローラーやブランケットをきれいにする洗浄剤(洗い油)にもナフサが使われているためこれも出荷制限中だという話も……。
小ロット発注時には製版しないオンデマンド印刷を活用する、プラスチックやフィルム素材の印刷物は紙素材への転換を検討する、食品メーカーカルビーも採用したモノクロ印刷をとり入れるなど、工夫しながら発注してみてはいかがでしょうか。
ことに日本国内の食品パッケージで盛んなグラビア印刷という刷り方では、ナフサの消費が著しいため、パッケージ素材を変えて→印刷した紙ラベルを別途貼りつけるといった切り替えも考えてみましょう。
多少商品の見た目が地味になっても、カルビーの例もあるようにこのナフサ不足の現状なら、多くの消費者はきっと好意的に受け入れてくれると思います。
以下に、グラフィック・ラクスル・ファインワークスの印刷通販3社の現況と独自の取り組みを紹介します。
グラフィックの取り組み
ネット印刷大手のグラフィックはここ最近、「国際情勢緊迫化の影響に伴い、資材調達が困難な状況になる」として注文受付を一時停止した印刷商品がいくつかありました。

出典:グラフィック
それと、2026年6月30日まで開催予定のキャンペーン3つについても、原油価格と印刷用紙やインキなどの調達コストが高騰している・資材メーカーからも原材料の入手が厳しくなる可能性があると報告されているため、今後のコスト予測が難しくキャンペーン早期終了があり得ると告知しています。

出典:グラフィック
グラフィックは大企業からの受注数も非常に多い印刷通販ですから、情勢の影響も強く受けているといえますね。
けれどそんな渦中でも、UV転写シール印刷やオリジナル椅子カバー印刷など新しい印刷商品も登場!

出典:グラフィック
FSC®森林認証印刷の紙種が増えたり、注文受付を一時停止していた商品を順次再開させたりなど、屈さず変容進化を続けているのがグラフィックです。
少部数向けのオンデマンド印刷商品も充実しています。
オフセットと違い、「版」を使わないオンデマンド印刷は石油系溶剤の使用量を大幅に減らせます。
SDGsの観点からも刷る枚数を見直し、本当に必要な分だけオンデマンド印刷で発注する──というのも大切なことですね。
なお、グラフィックでは電子ブックを単独で注文できるようになったので、「冊子は刷らずに今回は電子ブックだけ作ろう!」という試みもおすすめですよ!
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ラクスルの取り組み
印刷通販ラクスルは、現在特に受注制限などはかけていません。

出典:ラクスル
ラクスルはノベルティ系を含めた印刷商品のラインナップが幅広いですが、印刷以外の関連サービスも多岐にわたります。
広告プラットフォームノバセルや、ホームページ作成のペライチはかなり浸透してきましたね。
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また、2025年11月からはGMOあおぞらネット銀行とタッグを組んで、中小企業向け金融プラットフォーム・ラクスルバンクも発足!

出典:ラクスルバンク
これは法人向け銀行サービスで、ラクスルバンクデビットカードでポイントを貯めると、ラクスルの印刷サービスなどの支払いに1ポイント1円分として活用できます。

出典:ラクスルバンク
こうした関連サービスを使うことも、ラクスルの印刷部門を応援することに繋がるアクションになりますね。
ファインワークスの取り組み
ネット印刷のファインワークスでは、2008年からオフセット印刷に植物油インキ・nonVOCインキを使用してきました。

出典:ファインワークス
特にnonVOCインキは石油系溶剤をほぼ含まない、環境負荷の少ないインキです。
植物油インキは油性印刷、nonVOCインキはUV印刷で用いられます。
(※注文時にどちらかをユーザー側が希望することはできません)
また、クリアファイル同様に使えるのにプラスチック素材も接着剤も使用しない「紙製エコファイル」は、いまこそ積極的に利用促進したいエコフレンドリーな印刷アイテムだといえるでしょう。

出典:ファインワークス
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ファインワークスはエシカルな環境対応紙も豊富に揃えていますし、2003年からバイオマス発電によるグリーン電力を利用して印刷業務を行なってきた先駆性・SDGs適性の高さにも注目です!

出典:ファインワークス
受注制限もかかっていないので、紙製エコファイル印刷や環境対応紙で刷る名刺印刷などサステナブルな印刷アイテムをぜひお試しください。
国際情勢やナフサショックは、誰にとっても深刻な課題ですが希望もあります。
バイオマスナフサの普及や、廃プラスチックをナフサへ戻す/変える技術に熱視線が集まりはじめています。
困難な時こそ、印刷会社も利用ユーザー側も代替策や発想の転換で業界全体を盛り上げ、どうにか明るく現状を打破してゆきたいですね。












