ページ物制作のついでに電子ブックはいかが?! プリントネット・JBF・アルプスPPSの電子ブック(電子書籍)作成サービスをご紹介!
最終更新日: 2017年08月30日
雑誌や書籍など、出版物ではずいぶんと一般化した感のある電子ブック、通販印刷でも対応している会社があるのをご存知ですか?
まだそれほど多くはありませんが、通販印刷徹底比較でご紹介している会社の中では、プリントネット、JBF、アルプスPPSが対応しているようです(2017年8月現在)。今回はそれらの電子ブック作成サービスを比較してみました。
ページ数の多い出版物ならば専門の電子書籍制作業者に依頼した方が安心でお得な面もあると思います。しかし、企業のパンフレットやフリーペーパーなどのページ数が少ない印刷物ならば、時間も費用も要せずにこれらのサービスも気軽に利用できるのは大きなメリットとなるのではないでしょうか。
電子ブックのフォーマットは数多くありますが、上記の通販印刷会社で制作可能はフォーマットを整理してみると、現状は以下のものに限られるようです。
●PC向けフォーマット(Windows、Mac OS):Flashファイル、HTML5ファイル
いずれもPCに標準搭載のブラウザで閲覧ができる形式です。
●スマートフォン、タブレット向きフォーマット(iOS、Android):リーダーアプリActiBookファイル
閲覧には専用のリーダーアプリ(無料)が必要です。
※スマートフォン、タブレットなどのブラウザアプリでPC用のフォーマットを開くことも可能です。
これらの電子ブックフォーマットは、検索機能や、ブック上に自由に書き込みや線引きができるペンツール機能、付箋やしおり付けの機能、マウスの動作やフリックなどで紙の本をめくるように読むことができる機能を備えています(一部OSやデバイス、印刷物の入稿ファイル形式による制限あり)。
印刷物をウェブ上で公開する用途としてはPDFもよく用いられていますが、PDFよりもより紙の印刷物に近い使用感を得られるのが特長です。
印刷物を発注する際のオプションとして、電子ブック作成が発注できるプリントネット
プリントネットの電子ブック作成サービスは、中綴じ冊子や無線綴じ冊子などのページ物の印刷物のオプションとして選択ができます。
電子ブック制作のための追加料金は、(基本料金3,240円+220円×ページ数)ということで、例えば16ページものの場合、3,240+220×16=6,760となります。電子ブックだけを作成するサービスはないので、印刷料金にこの追加料金と加えた料金となります。
プリントネットの電子ブック作成サービスでは、Flashファイル、HTML5ファイル、ActiBookファイルに対応しています。ダウンロードによる提供で、納期は5営業日(印刷物の納期がそれより短い場合は6営業日目にダウンロード可能)となっています。
JBFでは印刷物制作に関係なく、支給PDFからの電子ブック作成が可能
JBFでも電子ブックの作成サービスを行っています。こちらの場合はJBFに印刷物を依頼をしなくても、PDFを入稿すればそのデータから電子ブックを作成してくれるサービスです。
料金は(基本料金5,000円+800円×ページ数)となっており、上記のプリントネットと比べれば高く感じられます(16ページで17,800円)。しかしながら印刷物制作と関係なく利用できるということで、例えば印刷物は別の会社に依頼し、電子ブックはJBFでという使い方もできると考えると、組み合わせによっては逆にお得になる可能性もあります。
プリントネット同様にJBFも、Flashファイル、HTML5ファイル、ActiBookファイルに対応しています。ただしJBFの方が、目次機能や音声リンク、動画の埋め込みなどのオプションが充実しています(料金・納期共に追加あり)。こちらはCDによる提供で、納期は5営業日のみの設定となっております。
アルプスPPSでも電子ブック作成のサービスを開始
アルプスPPSでも電子ブック作成サービスが開始されました。まだWebページ上ではバナーと、リンク先にサンプルの電子ブックがアップされているだけです。サンプルのファイルを確認したところ、HTML5フォーマットの電子ブックが公開されていました。
現在、なんと、基本料金無料、ページ単価も300円、そして6ページまで見本作成分無料という、大変魅力的なキャンペーンを行っています。
こちらも詳細を確認次第改めてレポートできればと思います。
※アルプスPPSに確認したところ、フォーマットはFlashファイル、HTML5ファイルということです(17年8月30日追記)。
今後は他社も差別化のために電子ブック作成サービスを始まるか?
以上、今回は3つの会社の電子ブックサービスを紹介しました。
印刷通販というと、現状はもっぱら価格、品質、納期、用紙や印刷加工の充実度などが印刷の際の比較基準になりがちですが、正直なところそれだけでは競争も頭打ちの感もあります。今後はパンフレットやカタログなどの商業印刷も、スマートフォンやタブレットの一般化によってますます電子化が進むでしょう。また、Adobe InDesignなどのDTPソフトの機能の拡張によって、以前より電子ブックに対応したデータの準備もずいぶんと簡単になりました。
その流れの中の差別化として、今回紹介したような電子ブック作成サービスに他の印刷通販各社も手をつけ始めるのではないでしょうか?
今後の他社のサービスにも注目したいところですね。
(執筆者:will be will be ヤナギダヒロユキ)