植物油インキ(vegetable oil ink)マークとは?<印刷物につける環境マーク>
最終更新日: 2024年06月05日
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自宅で毎日のように使用している化粧用コットンの箱に、環境配慮を表すであろう植物のマークを発見しました。
”vegetable oil ink”と書かれた文字と葉っぱと雫らしきマーク。毎日見ているので親しみが湧いてきてしまいました。石油ではなく植物由来の油を使用しているというアピールマークでしょうか?
今回はこの植物油マークの意味と、印刷物に植物油マークを付ける方法を調べてみました。
植物油インキマークとは?
植物油を基準値以上含有するインキや、そのインキで印刷した印刷物に付けることができるマーク。石油系の溶剤の使用を控え、生分解性がありVOC(Volatile Organic Compounds)の排出が少ない植物油に置き換えることで環境負荷を減らす取り組みを表すマークです。
似たようなマークに大豆油インキ(ソイシール)マークが米国大豆協会によって運用されていましたが、ソイシールが廃止の方向となり、以降大豆インキを含み広く植物油を含めた使用を推進する植物油インキマーク(ベジタブルオイルインキマーク)に置き換えられています。
植物油インキマークは印刷インキ工業連合会により2009年に制定されました。
印刷物に植物油インキマークを付けるには?
植物油インキマークは、印刷インキ工業連合会の植物油インキの定義および基準に準拠するインキを使用した印刷物に付けることができます。印刷に使用するインキをハンドリングしているのは印刷会社ですので、印刷会社が印刷インキ工業連合会に使用許可を受け責任をもって使用管理するのが基本の形となります。
ただ、使用許諾自体はメール申し込みなどオンラインで一連の手続きを踏めばOKですから、印刷発注者やデザイナーが主導で行うことも可能です。
印刷通販で利用したい場合は、対象のインキのラインナップを備えている印刷会社で 且つ ロゴデータの支給まで行っているところであれば、手間なくワンストップで付けることができますね。
植物油インキマークを付けることができる印刷通販
ウェブサイトに植物油インキを取り扱っていないと明記されている印刷通販や、記載のない印刷通販も多数ありました。が、WAVE並びにJBF、ファインワークスではサイト上で説明やデータダウンロードなどのサポートがあり、簡単に植物油インキマークを使用可能なようです。
調べてみるものですね!
WAVEには以下のように記載されています。
弊社のオフセット・軽オフセット印刷は植物油インキを使用しております。(※クリアファイル等のPP素材への印刷は除きます。)
植物油インキを使用した印刷物には、植物油インキマーク(ベジタブルオイルインキマーク)を掲載することが可能です。
※ロゴマークをご使用の場合は、お問い合わせください。
またJBFには以下のように記載されています。
弊社では冊子印刷だけでなくチラシや他の全てのオフセット印刷技術部門で植物油インキを使用しておりますので、ベジタブルオイルのロゴマークを印刷物に表記し、環境に配慮していることをアピールできます。
次に、ファインワークスは植物油インキとnonVOCインキ(溶剤を用いないUVインキ)の両方を採用していて、ホームページ上には以下の記載があります。
弊社のオフセット印刷では、植物油インキによる油性印刷および、nonVOCインキによるUV印刷を併用しており、どちらの印刷機を使用するかの事前のお知らせはできかねます。
あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。
このほか、さまざまなかたちでSDGs貢献に取り組んでいるネット印刷のプリントビズとキングプリンターズでも植物油インキを使用していて、それぞれホームページ上に以下の通りの明記があります。
植物油インキの使用
食用油・非食用油を含めた植物油全般を原料とするインキを使用しています。
弊社は印刷インキ工業連合会と植物油インキマークの使用許諾契約(登録番号:0811)を行っており、全てのオフセット印刷に植物油インキを使用しております。よって弊社にてオフセット印刷した製品には植物油インキマークを印刷物に表記できますので、環境に配慮していることをアピールできます。植物油インキマークのご利用は必ず、添付データに入っているガイドラインに従って使用基準に準じ、使用してください。
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