デザイナー・インタビュー
Vol.22

プロデューサー/デザイナー

前川 正樹 さん

時間をかけてじっくり本質を伝えるスローデザイン

スローライフ・スローデザインをポリシーに掲げる前川さん。四日市市にデザイン事務所を構えている。彼の仕事は、まず伝えるべき本質を理解し共感するところから始まる。デザインにとどまらず企画全体に携わるマルチスタイル。時に仕事の枠から飛び出すことすらある。

スローライフを実践されているのですか?

静かで環境のいい場所で子育てをしたいと、現在の自宅に引っ越してきました。自宅の裏が泊山公園で、そこから南部丘陵公園へと続いているので子供たちは目論見通り外を走り回って育っています。私は庭に建てた山小屋風のワークスペースで仕事をしています。妻(前川さなえ)はイラストレーターで、仕事上のパートナーでもあります。彼女が忙しいときは私がご飯を作ったりすることも普通にありますから、家事も含めると忙しいですが、まあ人間らしい生活ができていると思います。

スローデザインとはどういう意味ですか?

スローライフと同じ考え方です。ファストフードなどはコストパフォーマンスが良いと思われがちですが長期的には体に悪い。デザインも同じで、費用対効果を追求して早く急激な効果を出そうとすると本質に悪影響を与えることが多々あります。
見た目のきれいさではなくて、伝えるべきことの本質が何かというのをまず見極め、共感し、それを伝えるためにデザインの力を借りるというのが今の私のスタイルです。

例えば、四日市を走る内部線という特殊狭軌の電車がありまして、廃線の危機にさらされてました。私はこのゆっくり走る電車を町の象徴として残すべきだと、それを表現するため10年以上前から関わってきました。結果として廃線を免れ存続できることとなりましたが、こういった「時間も手間もかかるけれども伝えなければいけない事」をデザインの力で伝えて行くのが仕事です。

デザインをお願いすると、お高いですか?

そうですね。初めてのお客さんで「これナンボでできますか?」と聞かれたら、「うちは高いですよ」と言ってしまいます。でもクライアントから「どうしてもこれを伝えたいんだけど、これだけしか予算がない!」と依頼され、内容に納得できればその範囲でできることを必死で考えますよね。

全体予算やスケジューリングの話にまで踏み込んで提案させてもらうので、コストを抑えるためや土日に印刷したい時に印刷通販をよく使います。7:3ぐらいで最近は通販の方が多い。デザインの質を落とすのではなく、紙質を落とすのでもなくて、通販で印刷費を抑えて予算をやりくりする。

プリントパック東京カラー印刷WAVE栄光レトロ印刷など。調べればもっと使ってますね。
印刷通販でもチラシが得意なところ、選挙ポスターが得意なところ、ステッカーが得意なところ、DMが得意なところ、PP加工が安いところなど各社特色がありますから。使い始めた時は通販だと全く融通が効かない無機質なものかと思っていましたが、慣れてくると色々無理をきいてくれたりして話しができます。印刷通販も人間くさくなってきていて面白いです。

最初からスローなデザインスタイルでしたか?

最初から独立願望はあったのですが、大きな企業に所属して仕事をしていた時は会社の看板もあって大きな案件がバンバンはいってくるので、スローとは対極でした。徹夜続きでナショナルクライアントの案件をまわしていて、それはそれでやり甲斐があって楽しくて、なかなか独立する決心がつかず14年も続けてしまいました。

独立してからもいきなりスロースタイルになった訳ではなく、しばらくは会社員の時と同じような仕事の仕方をしていました。でもある時、従来の仕事がふっと途切れて。大きな仕事がなければ収入面でやっていけないと思い込んでいた私は、半分「もう首くくらな」みたいな気分になったのですが、不思議なことにそこにポツポツと新しい、意味のある、貴重な案件が舞い込んできたのです。

大きな仕事は自分一人の意志で全て仕切ることができませんが、新しくいただいた仕事は全体を見渡しながら本質にまで関わっていくことができる。クライアントさんからも「こんな風に全体を見てくれる人にやっと巡り合えた」と言っていただいて、自分にこんな仕事の仕方ができたんだと気付かされました。ことの本質に踏み込んでじっくり伝えていくスローデザインには、今までにないやり甲斐や面白さがありましたね。

もうデザイナー歴は33年、独立してから12年になります。

今後どんな生活・お仕事をされたいですか?

ライフスタイルとしてのスローライフは、目指すべきものとして自分の中で持ち続けています。同じようにデザインの仕事に関しても、使い捨てのものではなくて事の本質がじっくり伝わる、自分の生き様と同じデザインをやっていきたいです。日々の暮らしの中で自分自身を大切にするように、仕事でも伝える事の本質を大切にする。
これらは、生涯をかけてやっていきたいですね。

前川さんへのご相談はこちらから

社名

デザイン工房はりまや

所在地

三重県四日市市 泊村1455−16

氏名

前川 正樹

連絡先

tel. 059-346-9206 Mail: harimaya@cty-net.ne.jp

運営者のコメント

活き活きとした、それでいて穏やかな表情でお話をしてくださった前川さん。スローライフを望む人は多くても、実際に実現できるのは一握りの選ばれた、そして十分に実力のある方だけだと思います。羨ましい限りです!

2015年04月22日

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